犯罪現場から得られた資料及び被害者に関する情報等から、犯人の性別、年齢層、生活スタイル、心理学的特徴、犯罪前歴の有無、居住地域等、犯罪捜査に役立つ情報を推定すること
行動科学の知識に基づいて,犯罪行動の説明や犯罪情報の分析を行うことにより,犯人に関する情報との関連性を見出し,犯罪捜査に活用可能な形で情報を提供
犯人の絞込み 捜査地域の絞込み 犯人行動への理解
犯罪者プロファイリングは、ベテラン刑事の経験やカンに基づくものではなく、構築された過去の事件のデータベースを検索して、犯人像を客観的に推定する方法、
北米(FBI中心)
1972 行動科学課
その後、犯罪者プロファイリングから、犯罪捜査分析へ
前提:類似の犯行を行う人たちは、似た属性を持っている
1 無秩序型犯人の犯行形態
犯行は思いつきで、被害者を突然襲う 凶器は現場入手 証拠隠滅をしない 性的部位を過度に傷つける
これまでに判明している無秩序型の犯人像
知的水準は高くはなく、無職が多い 対人スキルの欠如し、周囲からは「変り者」と思われ、異性との交際経験も
ほとんどないている、夜型の生活、両親と同居、もしくは独居,末っ子が多い
2 秩序型犯人の犯行形態
計画的犯行で、被害者は好みのタイプがはっきりしており、面識はない
最初は言葉で信用させ、のちに凶器で支配
被害者にはおびえる、受け身の態度を要求し、抵抗されると過激な行動をとる
ロープ・ガムテープ・手錠・猿ぐつわ・目隠しを用いて、服従させる
凶器や証拠を残さないし、死体も隠す
被害者と接触した場所から犯行現場へ、さらに死体の隠蔽場所へと移動する
空想(ファンタジー)と儀式が犯行動機の中心
これまでに判明している秩序型の犯人像
知的水準が高く、安定した職業と収入があり、伴侶もしくは交際中の異性がいる
自分が起こした事件の新聞記事を保存したり、犯行声明を送りつけることがある
犯行時は冷静で、発覚しそうになると転居 車を使った移動性の高い犯行
英国(Canterら) 1980年代の鉄道強姦魔事件
その後、「捜査心理学」を創設
心理学者が中心になり、統計手法を用いた実証的分析を目指す
たとえば、連続放火事件の犯人は、9:1で男性である場合が圧倒的に多いことが過去のデータからわかっている。ところが、同じ場所(家など)に何回も火をつけられる放火事件だけをデータベースから抽出してみると、1:9で圧倒的に女性が犯人であることが多いことが判明している。
我が国の犯罪者プロファイリングも、過去に解決した事件のデータベースをベースに基づいている点で英国方式といえる
疑惑領域モデル
限られた区域において発生した連続放火、あるいは連続する強制わいせつ事件において、被疑者の拠点(自宅、職場、愛人方など)を推定する手段のひとつである。
1 地図上に発生場所をプロットする
2 経度と緯度の平均値を求め、これを重心(CG)とする
3 CGから発生場所までの距離を求め、CGを円の中心として、発生場所までの距離の1/2を半径とする円を描く
これが疑惑領域である
4 その円の中に被疑者の拠点が存在する可能性が大きいとされるが、山や海などに阻まれる場合もあり、道路
の状況によっても条件が異なるので、実際の現場にあった分析が必要となる。
バッファーゾーンの存在
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